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ガンパウダー・ミルクシェイクあらすじ、ネタバレ一部あり感想|監督やキャスト紹介も。2022年3月18日公開

ガンパウダーミルクシェイクのネタバレあり感想・あらすじ 映画館公開作品おすすめ

全国の東宝系で公開されているガンパウダーミルクシェイク。小さな作品のため、ほとんどの映画館では上映が終了……。
本国アメリカだと、ネトフリも制作に加わっているため映画館と配信同時公開、それ以外の地域では順次配信開始とのこと。続報が待たれる!

ガンパウダー・ミルクシェイクあらすじ

ネオンきらめくクライム・シティ。サム(カレン・ギラン)はこの街の暗殺組織に属する腕利きの殺し屋。だがある日、ターゲットの娘エリー(クロエ・コールマン)を匿ったことで組織を追われ、命を狙われるハメに。殺到する刺客たちを蹴散らし、夜の街を駆け抜ける2人は、かつて殺し屋だった3人の女たちが仕切る図書館に飛び込んだ。図書館秘蔵のジェーン・オースティン、ヴァージニア・ウルフの名前を冠した重火器の数々を手に、女たちの壮烈な反撃が今始まる!

ガンパウダー・ミルクシェイク公式サイトより引用

ガンパウダー・ミルクシェイクの監督・脚本・キャスト紹介

監督:ナヴォット・パプシャド
制作:スタジオカナル、The Picture Company、Netflix
配給:キノフィルムズ

【キャスト】
サム:カレン・ギラン
スカーレット:レナ・ヘディ
アンナ・メイ :アンジェラ・バセット
ネイサン:ポール・ジアマッティ
フローレンス:ミシェール・ヨー
マデレーン:カーラ・グギノ
エミリー:クロエ・コールマン

低予算なのにキャストが豪華…!

どこからどう見ても低予算の本作。脚本やアクションの粗さからにじみ出るB級映画感……。でも、それがイイ。
主演に「ガーディアンズオブザギャラクシー」のネビュラ役でおなじみ、カレンギランを迎え、「図書館の女」にはなんとミシェル・ヨーの姿も。主人公サムのママは、「ゲームオブスローンズ」でサーセイを演じたレナ・ヘディ。

そして個人的にびっくりだったのが、「スパイキッズ」で主人公ジュニとカルメンのお母さん役を務めたカーラ・グギノ!すごく久しぶりに見たのでびっくりしました!

低予算でここまでのキャストを集められたのも、ネトフリからお金が出ているから……??

ガンパウダー・ミルクシェイクは低予算B級フェミニズム映画だ!

本作を一言で紹介するなら、「男が作り上げたクソみたいな社会を、女たちが破壊する」お話。

カレン・ギラン演じる「サム」は、「ファーム」という組織に所属していました。ファームの幹部たちは全員男性、組織の方針の意思決定はするけれど、手を汚すのは末端、女性の仕事。

ある日、サムがとある任務に派遣された際、敵対する組織の幹部の息子をうっかり殺してしまいます。本来であれば、こうしたミスは幹部の方で後始末、謝罪などをするところ。しかし幹部たちは、「すべてサムがミスったせいであり、私たちは関係ない」サムを敵対組織に差し出します。

この時幹部はサムに「いやー、守ってやりたいんだけど今回のミスはね、ちょっとカバーしてあげられないかな。敵対組織に殺されると思うけど、まあかわいそうだから救援物資くらいあげるわw」という言葉を残します。

いやいやもとはと言えばアンタラでしょ、敵対組織怒らせる原因作ったの。自分らで尻ぬぐいしなさいよ、というお話です。でも結局責任を取らされるのは女性……。そうした風潮に対する強いアンチテーゼを感じます。

男性の「自称フェミニスト」に対する皮肉

俺はフェミニストだ。女性を大事にする。自分には女の子の子供ができたとき、、それはそれは嬉しかった。家をピンクにして、ユニコーンやロリポップキャンディをたくさん飾り付けた。
最終的に、娘は5人生まれた。どの娘も難しい。心の底から愛しているが、いつもクスクスコソコソ、部屋の隅で何かを離している。娘たちがわからない。
6人目の子供は男の子だった。娘たちに比べ、息子は単純だ。だからすごく仲良くなれた。家に居場所ができた。でもその息子ももういない。俺の家での居場所をお前が奪った。だから許さない。

ケイトに息子を殺された、敵対組織ボスの言葉です。フェミニスト?そりゃいいことですね……と思っていたのもほんの一瞬。「家をピンクに」「ユニコーンやロリポップキャンディ」など、「女の子ってこういうのが好きなんだよね!」と一方的な決めつけで家を装飾しているし、「いつもクスクスしてよくわからない」と、理解しようとすらしない。

こいつ、ろくに娘たちの世話してねえな?育児してねえな?”自称”フェミニスト、というだけで、実のところ女性のこと何も考えてないし、ただ自分の娘たちを愛してるというその1点だけでフェミニスト、と言ってるんだな?ということがひしひしと伝わります……。

フェミニストを自称しているそこのお方、あなた本当にこんな状態で自分を「フェミニストだと思ってるんですか!?」という問いかけ。結局女性をバカにしてる”自称フェミニスト”も多いことを痛烈に皮肉。最高のシーンです。

一部のアクションが安っぽい……カレン・ギランの能力に追いつけない男性陣??

アクション女優として有名なシャーリーズセロン。そんな彼女、2020年ごろに以下のように暴露しています。

「ミニミニ大作戦」のとき、シャーリーズだけトレーニングがほかの役者よりも6週間も長かった…。
※参考:ELLE

「女性は男性に比べてアクションができない」という固定概念があります。
ですが本作……「アクションができる女性」と、「アクションが上手じゃない男性」になってませんか?

特に冒頭のボーリング場のシーン。正直見ていて「安っぽくてワクワクしないアクションシーンだな。こことか早回ししてるの丸わかりだし。不自然なアクションが多すぎる」
ですが、よくよく見てみるとカレン・ギランのアクションは完璧なんですよ。そりゃそうです、「ガーディアンズオブザギャラクシー」では「殺人マシーン」のネビュラを演じていたので、アクションなんて折り紙付き。

固定概念「アクションができる男性、できない女性」をひっくり返し、「いやいや男だってアクションできない人はごまんといるし、逆にアクション出来る女優なんてたくさんいるのよ」なんてことを突き付けられたような気持ちに。

世界観が独特なので好みは分かれるかも?

舞台となっている「クライム・シティ」は、なんとなくニューヨークにも似ているし……でもどこか「ネオ日本」のような雰囲気があったり……不思議な世界です。
海外の一部のレビューでは、「NetflixのKATEのようだ」とも言われています。

なんとなく独特な空気間のある設定のため、苦手な人は空気になじめずあまり乗れないかもしれません。それに、脚本もかなりガバガバで粗だらけ。「いやこのセリフとこのシーン矛盾してるだろ!」というのもしょっちゅう。

ですが、そんな違和感などを吹き飛ばすほどの心地よさがあります。キャラクターの名前、出てくる小物、すべてにおいてフェミニズム的なメッセージが込められています。
最近、嫌なニュースばかり流れてきて心が疲れた、とにかくスカッとしたい!そう思っている方がいればぜひおすすめしたい作品です。

映画館で観るのは難しいと思うので、配信が出ることを待つばかりですね……。

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