「ただ悪より救いたまえ」あらすじ
東京でのミッションを最後に、引退するはずだった暗殺者インナム。ところがかつての恋人がバンコクで殺害され、別れた後に生まれたインナムとの娘が行方不明だと知らされる。
インナムはバンコクに飛び、関わった者を次々と拷問にかけて娘の居所を突き止める。そして、インナムに兄を殺された殺し屋レイも、復讐のためにバンコクに降り立ち、死体の山を築きながらインナムに迫っていた。
絶対に出会ってはいけなかった2人の男の暴走は、どちらかの息の根が止まるまで終わらない―
ただ悪より救いたまえ 公式サイトより引用
ただ悪より救いたまえ監督・監督・キャスト情報
監督：ホン・ウォンチャン
【キャスト】
インナム：ファン・ジョンミン
レイ：イ・ジョンジェ
ユイ：パク・ジョンミン
先生：白竜
コレエダ・ダイスケ：豊原功補
「イカゲーム」で話題沸騰のイ・ジョンジェも出演
Netflix配信限定ドラマ「イカゲーム」、もう観たよという人も多いでしょう。
イカゲームで主人公、ソン・ギフンを演じていた「イ・ジョンジェ」さんが、主人公の敵役として出演！
「イカゲームの主人公が出演してるよー」と小耳にはさんでいたので、「ああ、イ・ジョンジェってレイの役で出てたのね」と一目でわかりました。でもね……彼、本当にカメレオン俳優ですね！！
事前に情報を耳にしていたからわかったけれど、何の情報もなしに鑑賞していたら「この人の顔どこかで見覚えが……でも思い出せない！」で終わっていたと思うんです。それくらいキャラクターとか、演技からにじみ出る「圧」が違う。
ソン・ギフンの時は、お母さんにお金をせびる、子供にプレゼントすら買ってやれないクズ。だけど一方で人を思いやる、そして心から信じる心も持ち合わせている、どこか憎めない”おじさん”でした。
そんなキャラクターとは一変。自分の兄弟を殺された怒り・憎悪だけを己の原動力とし、復讐に燃える男です。表情にやさしさのかけらもない、ゾッとするような冷たい表情しかしないので、「本当にあの憎めないソン・ギフン！？双門洞(読み方：サンムンド)のソン・ギフン！？とびっくりしました！
ただ悪より救いたまえのネタバレ一部あり感想
舞台はタイと……東京……だと！？
主人公のインナムは「凄腕の殺し屋」という設定なのですが、そんな彼が仕事で殺すことになったのは「ヤクザ」でした。というわけで、ストーリーの始まりはなんと日本、東京です。
あっけなくこのヤクザは殺されるのですが、この件に最も怒ったのは殺されたヤクザの弟、レイです。「アニキの仇！！アニキを殺った奴を八つ裂きにしてやる！」と復讐心に燃えて、事情を知ってそうな人を片っ端から拷問にかけるんですね。
この拷問のシーン。ちょっとびっくりしたのですが、一部のシーン撮影がどうも京浜急行線沿線で行われてるっぽいんですよね。雑居ビルの一室でおっさんが逆さづりにされて拷問にかけられてるシーンがあるんですけど、窓の外を見ると、たまに真っ赤な電車が走っている。ツヤツヤで真っ赤なボディ、どう見ても京浜急行線ですね。(京浜急行線知らない方ごめんなさい！)
イ・ジョンジェが本作のパンフレットの中で「赤い電車が走っているところで撮影したけど、すごく異国情緒を演出できたと思う」とコメントされており、京浜急行線ユーザーの私はちょっぴり小躍りをしてました。
レイの記憶喪失が激しすぎて心配する
ポスターなどで「戦う理由は忘れた」というキャッチコピーがあります。
実際に、作中でもレイが「戦う理由？忘れたよ」というシーンがあります。物語終盤付近でそのセリフが出てくるのですが、はっきり言って記憶薄れるの早すぎないか？
たとえば10年くらい殺りあってて……で、あればまだ納得できるものを、お兄さんを殺されてからほんの1週間かそこらでこのセリフなので、「レイよ、そんなにお兄ちゃんのこと興味ないの！？」とめっちゃ突っ込みました。
さすがにお兄ちゃんのことは忘れてやるなよぉ……死んじゃったのに……。
基本的にストーリー構成もよかったです。インナムのかつての妻との間にもうけていた子供が、臓器売買の被害者になりそうで……あともうちょっとで心臓が奪われる！というところでインナム登場ヒーローのように助けに入る！！というシーンなんかはドキドキハラハラ、からの大きな安心感で、感情のジェットコースター状態でかなり楽しめました。
ただ、先ほどのようにたった1週間くらいでレイが「インナムを殺したい理由？忘れたわ」というので、「ひょっとしてそれはギャグで言っているのか？」状態でした。なんなんだあのセリフは……。
教科書通りの韓国映画。推しは基本死ぬと思え
韓国映画あるある。「主要キャラであろうとラストで容赦なく死ぬ」。
はい、本作もそれです。思いっきりネタバレではあるのですが、まあ韓国映画という時点でいろいろお察しな部分はあると思います。
韓国映画で推しは大体死ぬよ！！生きてる方がまれだよ！！頼むよ監督さん、推しが全く死なない作品作ってよ！！
とでも叫びたいレベル。
韓国映画のテンプレをなぞるような作品ではあるので、韓国映画ビギナーさんにいったんこれを見せておいて、「基本韓国映画ってこんなストーリーだけど平気？」と確認、大丈夫そうだったら他の作品も見せる、みたいにするといいのかもな～と思います。
一人で、あるいは大人数人で観ることをお勧め
日本の任侠映画っぽい内容なので、大勢で集まって観る、というよりは、一人でゆっくりと、あるいはウイスキーやワイン片手に、大人だけでしっとりと観ることをお勧めしたい作品。
とりあえず間違いなく、「イカゲームの人が出てるんでしょ！？観てみようよ」というノリで観ちゃうと間違いなくびっくりします。
そんなただ悪より救いたまえ、2022年2月現在でまだDVD、配信サービス販売してません！残念！
早く円盤・配信の販売が来るように待ちましょう！
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